綾戸智恵 Picture in a Frame

突如明かされた実父の存在。たった一枚残された自分を見つめる父親の写真。そこから今回のアルバム作りは始まりました。自分のルーツを追い記憶にない父の愛情に見守られながら歌った魂の15曲。まずはエイミー・ワインハウスの「Rehab」をニューオリンズスタイルのファンクで炸裂させる。ご挨拶と言うには強烈すぎるこのナンバーで共演するのはブラック・ボトム・ブラス・バンド。このあとも彼らをフィーチャーしてプレスリーの「Hound Dog」やビートルズの「Lady Madonna」などを披露する。かと思えば1stアルバムの1曲目に収録された「I only have eyes for you」をハクエイ・キム、鈴木正人、坂田学のトリオで再演。ジャズ・シンガーとしての健在ぶりをアピール。ゴスペル・スタイルで歌われる「夢のカリフォルニア」は自身のアメリカ生活を凝縮したような熱くソウルフルなソロ・ナンバー。聴いていると胸が熱くなる。タイトル曲「Picture in a Frame」は実父に捧げた葬送曲。淡々と続くリズム、重たく響くブラスバンドのサウンドと感情を抑え語るようなボーカルが却って清々しい。本人のプロデュースによる自主レーベルMYDOからの正式リリース第一弾。笑いから涙まで、アヤド・エネルギーがこてこてに詰まったアヤド・ワールド全開のアルバムです。

Songs

1. Rehab
2. Anything Goes
3. Lady Madonna
4. Hound Dog
5. Nearness of You
6. Moanin'
7. Our Love is Here to Stay
8. I’m Walkin’
9. 小さな花
10. ビキニ姿のお嬢さん
11. Still got the Blues
12. 夢のカリフォルニア
13. I Only Have Eyes for You
14. Bye Bye Love
15. Picture in a Frame
16. Bye Bye Love(カラコラ)*CD ONLY


Musicians

綾戸智恵:Vocal,Piano(M-5,10,11,12,14)

坂田学:Drums(M-5,6,7,8,13,14)

鈴木正人:W.Bass(M-6,7,8,13) 

西嶋徹:W.Bass(M-5,9,10,14)

ハクエイ・キム:Piano(M-6,7,8,13)

青木菜穂子:Piano(M-9)

北村聡:Bandoneon(M-9)

田中倫明:Percussion(M-10)

Black Bottom Brass Band(M-1,2,3,4,15)

家永慎也(MONKY/B.B.B.B.):Arrangement(M-1,2,3,4,15)

 

Produce by 綾戸智恵 

Co-Produced by 大矢朋広

Mixed by 斉藤敬興

Recorded by 広兼輝彦

Digital Edited by 赤工隆

Recorded at ONKIO HAUS

Edited at Studio FAVRE

Mixed at Studio Sound DALI

Mastered by 川崎洋

Mastered at FLAIR MASTERING WORKS

Piano Tuning by 大豆生田恩

Art Direction 本田宏一(Sony Music Communications Inc.)

Art Design by 秋本政美(Sony Music Communications Inc.)

Cover Photograph by ND CHOW 

 Hear & Make by 池田永一(ZEND hair and Makeup office)

「Picture in a Frame」は各配信サイトで発売中です!!




Picture in a Frame Photo Session

今回このアルバムに辿り着くのに山のようにいろんなことがあって、全部書いたら一冊本になりそうでっせ。まずキーワードは写真でした。初めて写真ちゅうもんにこんなに考えたり感じたりしたの初めてやった。昨日までを見せてくれたり甦らせたり。

私がなんでピアノ弾いたりうとたり、なんで泣いたりわろたり、怒ったりするのか。

そうそう東日本大震災の時、泥にまみれた写真を家族が宝石以上に「あった」と。家族との昨日まで、思い出や人が現在をどう受け入れなあかんのか。そんな事を感じました。そして今、私が母の言葉で見つけた1枚の写真。それは私がこれから何をするのか、少し教えてくれたように思います。スタートとは言わんけど、夜が明けて次の日になるとしたら、1枚目のアルバムから15年、生まれてから57年、自分では見られないけれど生まれるための日々。さよならと、言ってしまってからの自分。

”納得と決断”

私、今回は歌いたかったように歌いました。どうぞ聴いて下さい。

ありがとうございます。音楽してて良かったです。ちょっと分かったような気がします。そやけど、またトンネル入って出口探して、そん時は今より荷物減ってるやろから、まっいいか。それにしてもええアルバムや。(……)

*Picture in a Frameライナーノーツより抜粋